
持ち帰ると、「まあ、なかなか豪気だわねえ」と妻は上機嫌。おかげで、毎日ふらふらと散歩をして白い目で見られている筆者も面目を施した。
写真は上棟式の神事の後の記念撮影の様子。加藤久雄商工会議所会頭をはじめ、旧家、著名商店主が勢ぞろいして壮観だ。
「善光寺参道の東側19町が氏子です。参道の西側は湯福(神社)さんの氏子で15町です。三輪神社や権堂町の秋葉神社も、私どもが面倒をみてるんですよ」。若い神主・齋藤吉睦さんの母堂・敏子さんの説明だ。どうやら神社にも格があって、親分・子分関係や縄張りがあるらしい。
神殿の総工費はざっと8000万円。お寺の本堂改築なら1億円を超え、3億、5億もざらだから、それほどの建設費ではない。

夜逃げ、倒産、店じまいなどのうわさが絶えない今のご時勢。この奉納者一覧はバブルに踊らず、堅実な商売を展開してきた人々ばかりだ。
橋をたたいて大丈夫と確信したら、仲間や同業者に「お先にどうぞ」と道を譲る。それから3歩下がって先を行く仲間の足元を凝視する。無事渡り終えても自分は渡らない! これが商売に失敗しない方法のようだ。企業や商店が生き抜く要諦らしい。
しばらく武井神社にお付き合い願いたい。
(2009年8月1日号掲載)