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21 「どこから」「どの順番」をナビゲーション

 前回は、問題をバイタブルサイズに分解する助けについて説明しました。今回は、「どこから、どの順番で食べていったらよいのか」を見つける助けです。

道筋を見つける助け
 「引っ越し」という言葉を聞くと憂うつになる人は多いのではないでしょうか。では、引っ越しの際のどの部分が最も大変に感じられるのでしょうか。それは、運ぶ荷物の数や重さというよりも、「どの部分からスタートするか」「どの順番で進めていくか」という、作業全体の「道筋を描く」部分ではありませんか。そして、その道筋が描けないと引っ越しを始めることは難しくなり、文字どおり「どこから手を付けたらいいか分からない」と、立ちすくんでしまいます。

 しかし、いったん、どこから手を付ければよいのかが分かり、その部分に手を付けてみると、次が分かりやすくなり、スムーズに片付けが進むこともよく経験されることです。

 学校での勉強も同じです。複雑な問題を絵にすることや、バイタブルサイズに分解する助けと同時に必要となってくるのが、どこから、どの順番で進めていけばよいのかを理解する助けをすることです。例えば、次の問題はスタートラインと道筋がなかなか見つけにくい問題です。

・鶴と亀の数は合わせて7です。足の数は全部で20本です。鶴と亀の数はいくつずつでしょうか?

 どこから手を付けさせますか?「鶴の足は何本?」「2本」「亀の足は?」「4本」「もし、全部が亀だったら、足の数はいくつになる?」「28本」「そうすると、実際の数より何本多くなる?」「8本」「そうだね。ということは?」「あっ、分かった、8本分、亀の数が多すぎるんだ。だから、8本分は、足の数が2本少ない鶴の数にすればいいんだ。そうすると、鶴は4羽。亀は、7引く4で3匹」「正解!」

 よく子どもに向かって、「勉強しなさい」と大変大ざっぱな指示をすることがあります。しかし、子どもがなかなか勉強しないとすれば、その理由の一つとして、「何を」「どこから」「どの順番で」進めていったらよいのか分からないからだという可能性があります。

 初めての土地へ車で行くとき、その土地全体をよく知っている人が隣にナビゲーターとして乗ってくれていたので、とても助かったという経験があるでしょう。子どもたちにとって勉強とは、絶えず見知らぬ土地で車を運転するようなものです。どうか、運転する子どもの横に座って「まずこの道を左」、次に「1キロ先の交差点を左」、とナビゲーションをしてあげてください。勉強というドライブが快適になるはずですよ。

(2009年11月28日号掲載)
 
たてなおしの教育