003 子どもの急病対策 ~ふだんから様子観察 心配なら医療機関に~

 子どもの急病は、親にとって非常に心配なものです。パニック状態になって救急外来を受診される場合もあります。でも、安易な時間外受診は、抵抗力の少ない子どもにとっては病気をもらう危険もあります。


 今回は発熱や下痢などの子どもの急病について、家庭での対処法と上手な受診の仕方について考えてみましょう。


 発熱

 子どもはよく39〜40度の高熱を出します。大部分は風邪によるもので、2〜3日で下がることが多いです。機嫌が良く、遊ぶ元気があり、水分が取れていればまず心配ありません。


 解熱剤は生後4カ月以上のお子さんで、機嫌が悪く眠れないような時に使うと効果的です。あくまでも一時的に下げるものですから、1度下がれば効果があったと思ってください。


 解熱剤がなくても、水で湿らせたタオルで体を拭いたり、首や脇の下などを冷やしてあげるだけでも楽になります。元気でも3〜4日発熱が続く場合はかかりつけ医に、生後3カ月以内のお子さんだと病院の受診をお勧めします。


 下痢・嘔吐

 多くはウイルスや細菌に感染したことによる胃腸炎の症状で、「悪い物を体外に出す」という体の防御作用です。便や吐いた物に触れると感染する可能性がありますので、それらの扱いには注意し、よく手を洗うことが大切です。


 脱水の予防も重要です。吐き気が治まっていれば、イオン飲料やスープなど、塩分を含む水分を少量ずつ小まめに与えてください。母乳を飲ませている赤ちゃんには、そのまま母乳を与えてかまいません。


 嘔吐を繰り返し全く水分を受け付けない場合、発熱や強い腹痛を伴う場合、血便が出る場合は医療機関の受診をお勧めします。また下痢や腹痛を伴わなくても、頭を打った後や、意識がもうろうとして激しい頭痛を伴う嘔吐の場合は、直ちに医療機関を受診してください。


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 子どもはなかなか言葉で訴えてくれません。日頃からスキンシップを心掛け、子どもの様子をよく見ておくことが大切です。小さい子どもがいる家庭では、普段から体をよく動かし早寝早起きをさせ、大人の時間でなく子ども中心の生活時間を心掛けることが、子どもの健康のためにも大事です。


青沼 架佐賜

 小児科部長=専門は一般小児科、発達、神経、循環器、心身症

(2011年7月16日号掲載)


 
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