記事カテゴリ:

03 〜大政翼賛会の市支部長に〜

 国民統制組織としての大政翼賛会長野県支部の発会式は1940(昭和15)年12月21日、長野市の県立図書館で行われました。


 長野市では同年12月1日の市常会で山田区長会長の発議で市長高野忠衛が大政翼賛会長野市支部長に推挙されました。そして組織編成上の諸手続きを経て長野市支部が発足したのは翌年の2月21日でした。


 長野市支部はそれぞれの職域で協力奉公の忠誠をささげるために、次の実践要項を掲げました。


 1 臣道実践に挺身

 2 大東亜共栄圏建設に協力

 3 翼賛政治体制の建設に協力

 4 翼賛経済体制の建設に協力

 5 文化新体制の建設に協力

 6 生活新体制の建設に協力


 市支部の活動例として、講習・講演等の研修活動の他に次のような事業がありました(42年度)。


 ▽金属類回収のあっせん

 ▽管理米供出・節米協力

 ▽ひ麻の栽培、献納のあっせん

 ▽国民貯蓄の奨励

 ▽翼賛選挙運動に参加   


 ここで注目されるのは翼賛選挙です。これは42年4月の東条内閣による第21回総選挙で、翼賛政治体制協議会による候補者推薦制度を導入し、非推薦候補を圧迫し、推薦候補者を当選させようとする狙いがありました。


 長野市を含む第1区の衆議院選挙結果は上の表のようでした。


 1区での推薦候補は松本・藤井・小坂の3人で、そのうち当選が危ぶまれた候補に対しては県警部長が特高を使って応援したともいわれています。結果として、推薦候補3人が非推薦の4人を抑えて当選しています。

(2011年8月27日号掲載)


第1区衆議院選挙結果(1942年)


      候補者氏名            第1区得票   長野市得票;

 ○ 松本 忠雄    22,140  2,540  

 ○ 藤井 伊右衛門  20,952  5,046

 ○ 小坂 武雄    15,772  2,008

   田中 弥助      9,930  3,025

   丸山 邦雄      4,519   235

   花岡 保       2,391   275

   渡辺 萬作       565   105


 注:○印の候補者が当選

(第1区得票は『長野県の選挙』、長野市得票は『昭和17年事務報告』長野市により作成)