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01 初めに 〜混沌の中に光明の途を

 激浪天に星を呑み、地に濁流の襲う国難の時である。わがふるさと北信濃は約180年前の江戸末期、「善光寺大地震」と千曲川の大氾濫>「戌の満水」の2大災害を経験した。


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 先人たちは未曽有の大難局に対し、どのような絆のもとに耐え、乗り越え、復活してきたのであろうか。自然の恵みへの感謝、怒りへの怖れを再認識し、身近に「人間を超えた存在」の在る処を求め、それを心の救いの依り処として祈り、臥薪嘗胆英知を結集し力を合わせたのである。


 北信濃の地図を大きく広げてみる。約100年前の明治末期に測量・作成された「五万分の一地図」である。そこに刻された祈りの峯、峠、里霊場、古道は私に語り掛け、混迷脱出の道を示してくれているように思われる。


 キーワードは「絆」である。


 私はこれまで華やかな脚光は浴びていないが、今もなおいぶし銀のような導きの光を放ち続けている峯、峠、里霊場、古道=表参照=の一つ一つを辿り、混沌の中に一つの光明の途を見いだしたいと願っている。

 「さあ、希を持って出立だ。前へ、前へ」


善光寺街道: 冠着山、聖山、岩殿山、四阿屋山、東山道支道、宮坂峠、聖峠、三和峠、阿弥陀寺(安茂里)、竜樹院(長野市長門町)


北国街道: 皆神山、霊仙寺山、斑尾山、黒姫山、善光寺中道、 小玉古道、柏ケ峠、万坂峠、芝峠、古峠、虫歌観音(松代)、善徳寺(同)


戸隠街道・鬼無里街道: 隠滝不動講(芋井)、誠照講(戸隠中社)、荒倉山、西光寺跡(戸隠)、奈良尾 奥の院(柵)、雨池観音(芋井)、松参寺(芋井)、寺沢観音(芋井)、静松寺(茂菅)、霊山寺(花岡平)


大町街道: 天こう峯(信州新町)、山上條峠(信州新町)、鳥立峠(信州新町)、地蔵峠(七二会)、花上観音(小田切)、小市の渡し(安茂里)


大笹街道: 高社山、妙徳山、間山峠(中野市)、小池峠(中野市)、大熊峠(高山村)、三原古道(須坂市)、北信十三仏(3所)、米子不動(須坂市)、案内弘法講(同)、保科観音(保科)、臥竜山(須坂市)、高顕寺(綿内)


飯山街道: 小菅山、志久見古道(栄村)、関田山脈(宇津)、俣峠、北峠、須川峠、梨平峠、伏野峠、牧峠


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写真:冠着山から望む北信濃