014 こむら返り ~対処法と予防法はストレッチを応用~

 ふくらはぎがつったというつらい経験は、誰にもあると思います。一般にはこれを「こむら返り」と呼び、専門的には「腓腹筋痙攣((ふくらはぎの筋肉)ひふくきんけいれん)」と呼んでいます。今回は、ストレッチを応用した対処法と予防法を紹介します。


 こむら返りの原因については、冷え、発汗、疲労などが神経や筋肉に興奮を伝え、強い筋肉の収縮を起こすといわれていますが、はっきりしたことは分かっていません。


 対処法

 こむら返りが起きたときは、筋肉が異常に興奮しているので、急激なストレッチはかえって筋肉の興奮を促してしまい、逆効果です。ぐいぐいと力を入れて押したりはせず、ゆっくり息を吐きながらふくらはぎを伸ばすのが原則です。


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 (1)ストレッチを手伝ってくれる人がいるときは、こむら返りが起きた側の股関節、膝関節を曲げます。次に足の指を伸ばしながら、足首を上に伸ばしてもらう。この姿勢をけいれんが止まるまで保ってください=写真1。


 (2)一人のときは、股関節、膝関節を曲げて、かかとを床に着け、爪先を上に反らせて、足の指を伸ばし、けいれんが収まるのを待ちます=同2。


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 軽い場合はストレッチだけで治りますが、重症例では腓腹筋に肉離れを起こすこともあります。痛みが持続するときは痛い所に湿布を貼り、安静にしてください。また、漢方薬の芍薬甘草湯が有効とも言われています。


 予防のストレッチ

 筋肉の柔軟性を普段から付けておくことが、予防につながります。日常のストレッチの仕方を紹介しましょう。


 立った姿勢で片足を後ろに引いて、かかとを床に着け、腰をゆっくり前方に移動させてください。このとき、ゆっくりと息を吐きながら腓腹筋を伸ばします。左右両方行ってください=同3。


 こむら返りが頻繁に起きる場合には、糖尿病、腰の疾患など、他の病気が隠れている場合があります。かかりつけ医の診察を受けることをお勧めします。

(2011年12月17日号掲載)


=写真=鏑木 武(リハビリテーション科理学療法士)

 
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