記事カテゴリ:

18 奥穂高岳 〜眺望満喫し無事に感謝〜

18-0911ph01.jpg

 8月最後の週末、日本第3位の高峰・奥穂高岳(3190m)に挑戦した。上高地から涸沢(からさわ)を経て奥穂に登り、前穂に寄って岳沢(だけさわ)を下る1泊2日のコースだ。


 同行のS君の車で5時に長野を出発。沢渡駐車場でシャトルバスに乗り換える。3年ぶりの上高地は、まだ8時というのに観光客で大にぎわいだ。願ってもない好天。河童(かっぱ)橋から望む穂高連峰の雄姿に胸が高鳴る。


 さあ出発。梓川右岸の快適な遊歩道を明神池へ向かう。池畔の穂高神社奥社で登山の安全を祈願し、徳沢園へ。ここから先は皆、登山者だ。昨年から急増した山ガールたちが目立つ。


18-0911ph02.jpg

 3時間ほど歩いた横尾で昼食。ここまでは平たんな道のりだが、初日の目的地・涸沢までは石だらけの道をさらに3時間。たどり着いた涸沢ヒュッテは屋上が展望テラス。前穂から北穂まで、ぐるっと見渡せる山岳景観を楽しみながら生ビールでのどを潤す。


 夕食後は早々に布団に入り、翌朝は3時に起床。ヘッドライトの明かりを頼りに4時前に出発。辺りは真っ暗だ。満天の星が、きょうも好天を告げている。初めての道で、しかも暗いので、奥穂への登山ルート・ザイテングラートの取り付きまで意外に時間がかかる。


 岩稜をはいつくばりながら、6時ごろに穂高岳山荘に到着。山荘前の広場で、涸沢ヒュッテで調達した冷たい弁当で朝食。山荘で昼弁当を購入し、奥穂への上りにかかる。


 いきなり、はしごと鎖場が連続する急登だ。3点支持の原則に従い、体のバランスを失わないよう一歩一歩、慎重に足を運ぶ。振り向くと、槍ケ岳をはじめ北アの連山が一望だ。


18-0911ph03.jpg
 稜線を乗り越えると、穂高の前衛峰・ジャンダルムが目に飛び込んできた。方位盤のある小ピークの向かいに立つ、祠(ほこら)のある峰が頂上だ。登頂記念に祠の脇に立ち上がり、「奥穂高岳」と書かれた木の看板を高々と掲げ、記念写真を撮ってもらう。


 眼下の上高地や遠く富士山も望める360度の眺めを楽しみ、8時には下山を開始。吊尾根(つりおね)を前穂高岳へ向かう。ここも急ながけが多く、一歩踏み外せば転落は避けられない。


 11時過ぎに着いた前穂の登り口・紀美子平で、往復1時間の登頂を行うかどうか思案。ここから上高地まで、まだ5時間はかかる。17時発の最終バスに余裕を持って間に合うようにするために結局、前穂登頂は断念。岳沢を下り始める。


18-0911map.jpg

 雪崩で倒壊し、今夏再建された岳沢ヒュッテで昼食を取り、一路上高地へ。16時過ぎにたどり着いた上高地では、迎えのシャトルバスが渋滞に巻き込まれて到着が遅れ、乗れたのは何と17時半過ぎ。こんなことなら、前穂も登れたのに、と悔やんでも後の祭り。この日は北穂で2人が滑落死しただけに、無事の下山に感謝しなくては。     


(2010年9月11日号掲載)