記事カテゴリ:

14年3月 鳥の鳴き声に注目 「聞きなし」の面白さ

 暖かくなり、鳥もにぎやかになってきました。

 鳥の鳴き声には二通りあり、一つは仲間との連絡用に「チッ」などと短く鳴く「地鳴き」、もう一つはオスがメスへの求愛や縄張りを守るために鳴く「さえずり」です。このさえずりを人の言葉に置きかえて、覚えやすくしたものを「聞きなし」というのを知っていますか。

 有名なのが、ウグイスの「法法華経(ホーホケキョ)」。ほかにも、メジロの「長兵衛、忠兵衛、長忠兵衛(チョウベイ、チュウベイ、チョウチュウベイ)」、ホトトギスは「特許許可局(トッキョキョカキョク)」、ホオジロは「一筆啓上仕り候(イッピツケイジョウツカマツリソウロウ)」。

 確かにそんな風に鳴いているようにも思いますし、少し強引に当てはめているようにも感じ、面白いですよね。

 では、「土食って、虫食って、渋い(ツチクッテ、ムシクッテ、シブイ)」と鳴く鳥はなんでしょう。黒い背中に白い腹がポイントのあの鳥です。正解は「ツバメ」。ツバメは東南アジアから来る渡り鳥で、信州には毎年4月中旬頃やってきます。

 ツバメは穀物を食べる虫を捕食するため、昔から愛されてきましたが、最近はツバメが巣を作る家屋の構造が変わってきたこと、農薬の使用により餌となる虫が減少したことなどから、見かける機会が減ってきました。

 まもなく4月。春を告げる鳥を待ちわびながら、鳴き声にも注目してみてはどうでしょうか。

(2014年3月29日号掲載)
 
松元梓の四季彩々