04 黒姫駅 ~利用者増を住民の力で

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 信濃町では、町民ら有志でつくる「信越本線 黒姫駅・古間駅応援!ファン倶楽部」が、同町にある2つの駅の利用者を増やすための活動を行っている。
 同倶楽部は2012年に発足し、会員は50~60代を中心に約70人。自営業者や主婦、会社員などの町民に加え、町内に別荘を持つ人や鉄道ファンなど町外の人もいる。これまで、両駅前や長野駅前での利用呼び掛け、俳句会や町内ツアーと組み合わせたイベント列車の企画、飯綱町の住民団体と共同でのシンポジウムなどを行ってきた。

 両駅の利用者は減り続けている。ファン倶楽部が目標とする利用者数は、両駅の合計で年間40万人。これに対し、現状は38万人に届かない。中でも減少が著しいのが、野尻湖や黒姫高原といった観光地の玄関口である黒姫駅だ。

 倶楽部代表で、黒姫駅前でスポーツ用品店を営む砂山聡さん(58)によると、00年に54万人いた黒姫駅の利用者は、12年には28万人に半減した。通勤通学者の利用がメーンの他の駅では、利用者減少はここまで深刻ではない。

 観光協会理事も務める砂山さんは「鉄道を利用していた観光客に魅力を感じてもらえていない」とみる。駅から観光地へのアクセス方法の確保や、商店の減少が続く駅前商店街の活性化などで、鉄道で来て楽しめる観光地を目指したいという。「観光客の存在を抜きに黒姫について考えることはできない。観光客が『よかったね』と思える町は、町民にとっても住みやすい町であるはず」

 ファン倶楽部と町はきょう※、黒姫駅を起点にしたツアーを行う。黒姫駅まで鉄道で来ることを前提に、バスで町内を巡り、トウモロコシの収穫体験や黒姫高原でのイベント車両乗車、夜に野尻湖で開く花火大会を楽しんでもらう企画。長野市の家族連れを中心に121人が参加する予定だ。

 砂山さんも駅頭で参加者を出迎える。「参加者の皆さんが気持ちよく過ごせるようお手伝いしたい。信越線の車窓からの風景と、澄んだ水と空気を存分に楽しんでほしい」

信越線の利用を呼び掛ける黒姫駅ホームの横断幕。町とファン倶楽部が作成、掲示している
(竹内大介)
(※2014年7月26日掲載)