08 牟礼駅 ~鉄路維持 夢を持ち明るく

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 飯綱町栄町の牟礼駅前商店街で、8月9日夜に行われた「四万八千日 岩崎観音 納涼夏祭り」。露店や大道芸、浴衣姿の子どもたちでにぎわう通りを、大人の集団が手作りの段ボール製列車による「電車ごっこ」で楽しそうに進んだ。

 「飯綱町牟礼駅マイレール応援団」。信越線の利用促進と、牟礼駅と駅を中心とした地域の活性化を目指し、2012年に発足した住民団体だ。
 60人の会員のうち、この日は10数人が参加。牟礼駅で祭りに訪れた人を出迎えてティッシュを配った後、「電車ごっこ」で通りを練り歩き、信越線の利用と応援団への参加を呼び掛けた。

 商店街の一画に設けられたイベントステージでは、木造で趣のある牟礼駅の魅力や応援団の活動内容などを、笑いを交えた寸劇で紹介。雨の中での活動になったにもかかわらず、表情は皆、明るく朗らかだ。
 代表世話人の丸山市世さん(74)=同町倉井=は「手作りゆえのインパクトで、町民のまとまりと、レールを守る動きにつなげたい」とにこやかに話す。

 応援団は12年度に「マイレール探検隊」を実施した。3回のワークショップで「理想の牟礼駅の姿」を探る試みで、町民や北部高校生が参加。出されたアイデアを基に出来上がった絵には、飯縄山の伝説にちなむ「てんぐ」を描いたホームの壁画、屋根が町特産のリンゴの形をしたあずまや、駅舎内の売店とスタンドカフェ、観光客を乗せるために駅舎前につながれた馬などが描かれ、夢があふれている。

 12、13年度の秋には、牟礼から軽井沢まで直通のイベント列車による観光ツアーも企画。それぞれ100人以上の町民が参加し、鉄道の楽しみを体感した。
 こうしたイベントを行う一方、月に1回、牟礼駅の清掃を地道に続けてもいる。「どの地域でも、駅は町の顔。大事にしていきたい」と、世話人の一人で元JR社員の畑田恭貴さん(69)=同町普光寺。
 昨季は冬の間は行わなかったが、この冬は清掃を続ける予定だ。丸山さんは言葉に力を込める。「きれいにして、しなの鉄道に引き継いでいきたい。どんなことがあっても、牟礼駅と鉄路を守っていく」

写真:「電車ごっこ」で牟礼駅前を練り歩くマイレール応援団の会員

(竹内大介)
(2014年8月30日掲載)