
5月中旬の月曜日、浅間山(2568メートル)を間近に望む小諸市の黒斑山(くろふやま)(2404メートル)と蛇骨岳(じゃこつだけ)(2366メートル)に登った。4月にスタートした、ながの東急百貨店カルチャースクールの講座「里山を歩こう!」の下見のためだ。
天気は快晴。講師の野崎公夫さんと北長野駅前で合流し、7時に出発。須坂長野東インターから上信越道を小諸インターで降り、チェリーパークラインを高峰高原へ向かう。
半分ほど行ったところで、昼の弁当を調達していなかったことに気づく。慌てて引き返したが、コンビニがなかなか見つからない。この往復で1時間ほどロスしてしまった。

9時20分に車坂峠に到着。登山口近くのビジターセンターに立ち寄り、表コースから登り始める。笹原に岩と砂礫(されき)の道が続く。最初のピークの車坂山からは南に八ケ岳、西に北アルプスを一望。
急な下りの後、樹林の中を上り返す。先を行く野崎さんから突然、「オー」と歓声が上がった。正面に大きな浅間山が姿を現した。雪解けが早く、期待した山肌の雪筋は見られなかったものの、迫力は十分だ。

間もなく、かまぼこ形に鉄板で覆った噴火時の避難用シェルターが登場。その先の赤ぞれの頭(かしら)で休憩し、東側の前掛山(2524メートル)から浅間山(釜山)の眺めを楽しむ。北側はトーミの(頭)(かしら)から黒斑山にかけ、右手に断崖絶壁が続く=写真下。
足元に注意しながらトーミの頭へ着くと、眼下に湯の平の草原が広がる。黒斑山の先に弧を描くように連なる蛇骨岳や仙人岳の山肌には、山名のようにヘビの骨のような模様がうかがえる=写真上の左手。この一帯は浅間山の第一外輪山に当たる。
黒斑山には11時半に到着。山頂から間近に見る浅間山はさらに迫力を増し、南側には富士山の姿も。ここで昼食にし、時間の余裕があったので蛇骨岳まで足を延ばす。大パノラマを見ながらの稜線(りょうせん)歩きは快適だ。
蛇骨岳からは、遠く上越の山々や四阿山(あずまやさん)、嬬恋(つまごい)村など群馬側の眺望が楽しめる。新国立公園となった妙高、火打、高妻などの山々もくっきりと望めた。
帰路は、蛇骨岳から裏コースを下る予定だったが、積雪のため閉鎖されていた。やむなく黒斑山を経てトーミの頭まで戻り、その先の分岐から中コースを下る。ほとんどが樹林の中のため、雪道を滑らないように注意しながら足を運ぶ。
下山後、「ランプの宿」の高峰温泉で汗を流し、来た道を戻って18時前に帰宅した。
(2015年5月30日号掲載)
=写真1=黒斑山から望む浅間山周辺。正面右のピークは前掛山、奥が山頂