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16年2月 東風が招く梅の光 春の訪れをいち早く

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 暖冬の影響なのか、梅の開花前線は平年より1カ月以上も早く、昨年12月中旬に四国からスタートしました。1月下旬の寒さでようやくいつものペースに戻り、北上を進めています。

 梅は「春告草(はるつげぐさ)」とも呼ばれていて、春の訪れをいち早く教えてくれる花です。

 梅を詠んだ有名な歌に「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」があります。これは、菅原道真が京都から九州の太宰府に左遷された時に、大好きだった庭の梅に向けて詠んだ歌です。「東風が吹いたなら、梅の香りを九州まで届けておくれ。私がいなくなっても春を忘れないで」という意味があるそうです。

 真冬は冬型の気圧配置の影響で、北や西寄りの冷たい風が吹きますが、冬型が緩んで低気圧が日本付近を通過するようになると、低気圧に吹き込むように東風が吹き、徐々に春らしい暖かな陽気に変わっていきます。

 長野の梅の開花日は平年で3月17日。梅が咲くころには最高気温が二桁になり、春本番の陽気になります。そして、梅の開花を皮切りに、春の花が一斉に咲き始め、華やかな季節が到来します。このあとは暖かい日が多い予想で、いつもより早く春が訪れそうです。
(2016年2月27日号掲載)

=写真=菅原道真が祭られている北野天満宮(京都市)の梅=1月19日
 
松元梓の四季彩々