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16年4月 降ひょう始まる時期 時速100キロで落下も

 風薫る5月を迎えます。昔から4月の風は「光り」、5月の風は「薫る」と言われています。みずみずしい新緑の香りを乗せた風が吹き抜け、一年で最も快適な季節の到来です。その一方で、この時期から注意が必要な気象現象があります。「降ひょう」です。

 長野県内の場合、5月から本格的に始まり、6月をピークに、9月ころまで続きます。降ひょうの範囲は、長さがおよそ5キロから10キロと狭く、ほとんどが10分以内で終わります。局地的な短時間の現象にもかかわらず、被害が大きくなりやすく、特に農作物には影響が顕著に現れます。

 例えば、昨年8月、東信地域では2日間にわたってひょうが降り、レタスやハクサイなど葉物野菜を中心とした農業被害が9億円にも上りました。

 これほどまでに被害が大きくなるのは、氷の粒が大きく、落下スピードが速いため、落下時の衝撃が大きくなるからです。

 空から降ってくる氷の粒のうち、直径5ミリ以上のものを「ひょう」、それより小さいものを「あられ」と言います。ひょうの場合、5ミリから1センチ程度で時速30キロから50キロほど、ゴルフボール大のものになると時速100キロものスピードで落下してくると言われています。

 降ひょうは極めて局地的な現象のため、予想は非常に難しいですが、大気の状態が不安定な時に発生する積乱雲から降ってくるので、激しい雨や落雷などの時は、念のため注意していただきたいと思います。
(2016年4月30日号掲載)
 
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