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17年1月 霜柱とシモバシラ 冬の芸術品を探す

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 気象予報士になって10年以上がたちますが、ここ数年は母となり、子どもと一緒に季節を楽しむ生活を送っています。

 寒さの厳しい冬は、身近な場所でも美しい自然現象に出合うことができ、空気がキーンと冷える寒い朝は、少し早く起きて散歩をしています。

 足元から「サクサク、ザクザク」という音が聞こえてきたら、しめたものです。カメラを構えて、霜柱を探します。

 霜柱は地中の水分が凍ってできます。まず、土の表面の水分が凍って霜になり、そこに地中の水分が吸い上げられて凍り、細長い霜柱ができます。土を持ち上げながら凍るため、霜柱の上に土や小さな石が乗っています。

 霜柱ができる条件は、(1)気温が0度以下で、地表面と地中に温度差がある(2)耕した畑などの軟らかく湿り気のある土―などです。

 その日の気象状況や、土の具合などで毎回形が変わるため、同じものには二度と会えない楽しみもあります。

 ちなみに、同じ名前に「シモバシラ」という植物があります。冬は茎が枯れるため、地中から吸い上げられた水分が、枯れた茎から染み出します。それが、冷たい外気に触れると、まるで花のように凍ることから、この名前がつけられました。

 「霜柱」と「シモバシラ」。この季節だけの芸術品を味わうために、少し早く起きてみるのも良さそうですね。今年も季節の楽しみを探しながら、コラムの中で紹介できればと思います。
(2017年1月1日号掲載)

=写真=茎が花のように凍ったシモバシラ(軽井沢町植物園提供)
 
松元梓の四季彩々