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26 日米協力 ~医学や宇宙開発分野 日本人飛行士が訓練~

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 ヒューストンは、米国の中でワシントン、ニューヨークに次いで世界の元首が訪問する都市です。なぜなら、ここには世界で最大規模の医療機関であるテキサス・メディカルセンター、特にMDアンダーソンがんセンターがあるからです。ただし、世界の元首たちは匿名で訪問していました。

 このメディカルセンターは治療、予防医学、研究、教育、福祉など、あらゆる面を持っています。当時13の病院があり、多くの日本人医学関係者(家族を含め千人以上)が滞在していました。
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 私は医学分野での日米協力を推進するため、関係者との交流に努めました。お世話になったMDアンダーソンがんセンターの上野直人准教授によると、センターではチーム医療で患者を治療しているとのことでした。

戦争博物館が開館
 具体的には手術、抗がん剤、放射線といった治療について外科医、内科医、放射線技師、看護師らがチームをつくり、どんな治療が良いか協議する。多くの場合、手術前に放射線治療を行い、がんが縮小してから手術するということでした。

 1999(平成11)年6月、テキサス州西部にあるフレデリックスバーグで太平洋戦争博物館の開館式がありました。黒船来航から日本の降伏までの日米の歴史、太平洋諸島での戦いに関する博物館で、戦争に使われた兵器や多くの写真が展示されていました。

 開館式にはジョージ・ブッシュ元大統領(父)の姿がありました。私も招待されて出席し、元大統領とあいさつを交わしました。

 ヒューストンには有人宇宙飛行に関する訓練と飛行管制を行うジョンソン宇宙センターがあり、日本人宇宙飛行士たちはここで訓練をしています。日本も事務所を置いて、米国の航空宇宙局(NASA)と密接な協力関係を推進しています。

 私は総領事公邸に宇宙ステーションの日本の「きぼう」の模型を展示するなどして、日本の宇宙開発の広報に努めました。

 2000年12月に毛利衛宇宙飛行士が帰国する際、毛利さんの日米協力に対する功績をたたえて公邸で総領事表彰を行いました。

オニヅカさんの妻も
 翌年3月には、ローナ・オニヅカさん(スペースシャトルのチャレンジャー事故で亡くなった日系米国人オニヅカ宇宙飛行士の妻)に対しても総領事表彰を行いました。この時は公邸に日米の関係者を多数招待し、向井千秋宇宙飛行士が講演しました。

 宇宙センターにはたくさんの日本の人たちを案内しました。そんな時や内外の要人を公邸に招待した時に、毛利さんや向井さんをはじめ、若田光一さん、土井隆雄さん、野口聡一さんたち日本人宇宙飛行士の皆さんには、大変お世話になりました。

 ヒューストン総領事館は、テキサス州のほかにオクラホマ州も管轄します。竜巻で州都のオクラホマシティーが大きな被害に遭った時、私は日本からのお見舞金を副知事に渡しました。また、オクラホマ大学で「日本の過去、現在、未来」と題して講演しました。
(聞き書き・船崎邦洋)
(2016年12月3日号掲載)

=写真1=日本人宇宙飛行士の皆さんと
=写真2=戦争博物館開館式でブッシュ元大統領とあいさつ
 
竹元正美さん