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101 石割山 雪化粧の富士山が眼前に

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 快晴無風の好天に恵まれた12月上旬の日曜日。20回余の今年の山行の締めくくりに、山梨県山中湖村と都留市境の石割山(いしわりやま=1413メートル)に登った。首都圏から近く、間近に大きな富士山が望める山として人気がある。

 長野インター手前の駐車場で、6時半前に山仲間4人が合流。1台の車で長野道から中央道に入り、山梨県に向かう。途中、朝日を浴びた常念岳や八ケ岳、甲斐駒ケ岳などを仰ぎながら、県境付近に差し掛かると正面に富士山が見えてきた。

 一宮御坂(いちのみやみさか)インターで中央道を降り、国道137号で御坂峠を越えて河口湖へ。富士吉田市を過ぎ、山中湖村の平野地区から登山口の石割神社前宮を目指す。

 だが、カーナビに前宮が設定できず、地元の人に道を聞きながらやっと到着。30台分の駐車場は既にあふれ、路肩にずらっと駐車しており、人気の高さがうかがえる。最後尾に車を止め、10時過ぎに歩き始める。

 前宮の鳥居をくぐると、いきなり400段もの石段だ。途中のベンチで2回休み、上り詰めると真正面に富士山が見える富士見平に。五合目付近から上は真っ白だ。

 休憩の後、すっかり葉が落ちた雑木林の中を快適に進む。時折、樹間に富士山の姿が。

 八合目の石割神社に着くと、大勢休んでいる。中には4歳の男の子も。社殿の右手に鎮座する巨岩が御神体だ。表面に「石」の字の形に割れ目が走り、内部は縦にすっぱりと割れ、その間を人が通り抜けることができる。3回通るとご利益があるといわれ、仲間2人が挑戦した。

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 神社を過ぎると、急登が始まる。むき出しの木の根をよじ登り、山頂に出ると絶景が広がっていた。眼前に白銀の富士山、眼下には青々と水をたたえた山中湖。富士山の右手には、白くなった南アルプスも見える。

 草のない山頂部は霜柱が解けてドロドロ。枯れ草のある周辺部で昼食にする。おにぎりとカップ麺のわれわれに対し、にぎやかな後の若い女性グループはフレンチトーストを作ってはしゃいでいた。

 昼食の後、ハイキングコースを西へ向かう。急な下りは、こちらもドロドロだ。滑って転ぶと泥まみれになるため、慎重に足を運ぶ。

 当初は大平山まで行くつもりだったが、帰りの距離と時間を考え平尾山までとする。ここまで来ると、富士山がまた近くなる。

 平尾山手前の分岐に戻り、道幅の広い東海自然歩道を下る。前宮駐車場のだいぶ先に出たため、車を置いてある場所まで上り返す。帰路は同じコースを再び長駆し、18時過ぎに長野に。「日本一の山」を堪能した一日だった。
(横前公行)
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(2019年12月21日掲載)

写真上=石割神社とご神体の巨石
下=眼前に雪化粧した富士山を望む
 
中高年の山ある記