記事カテゴリ:

21年4月 来月から新「平年値」に 「平年並みの暑さ」増か

0424-shiki.jpg
 冬はマスクを二重にして過ごしましたが、最近は暑くて一枚に戻しました。マスクを着けると口周辺の温度が3度上がるという実験結果もあり、気温が上がるこれからの時期は特に注意が必要です。

 熱中症で亡くなった人は2010年以降、急増しています。厚生労働省によると、最新のデータがある2019年までの10年間の死者は、それ以前の10年間のおよそ3倍に増えました。ひと夏の死者が1000人を超えたのは、10年以降で4回もあります。

 なぜ急激に増えているのでしょうか。

 答えは明白で、暑い日が増えているからです。それを表しているのが、気象庁が来月19日に10年ぶりに見直す「平年値」の変化です。

 平年値とは、天気の傾向をみる目安として使われ、「平年と比べて気温が高い、低い」という解説を聞いたことがあると思います。平年値は過去30年の平均をとっていて、現在は1981~2010年までの30年間の平均を使っていますが、来月からは1991~2020年までの平均が使われます。

 長野の新しい平年値は現在のものと比べて、夏日(最高気温25度以上の日)が7日、真夏日(同30度以上)が4日、猛暑日(同35度以上)が2日増えます。

 これまでは「平年より暑い夏」と表現されていたものが、来月19日からは「平年並みの暑さ」と表されることが増えるはずです。注意してほしいのは、決してこれまでに比べて暑さが和らいでいるというわけではありません。平年値が底上げされただけです。

 熱中症の症状は新型コロナに似ているといわれています。不安を減らすためにも、早いうちから体づくりをするなど、対策をとっておいてほしいと思います。
(気象予報士)


(2021年4月24日号掲載)
 
松元梓の四季彩々