ジュラシック・ワールド 炎の王国 ~シリーズ最多の恐竜 迫力満点の面白さ

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(C)Universal Pictures

 スティーブン・スピルバーグ監督がスクリーンによみがえらせた恐竜たちの堂々とした姿に、度肝を抜かれた「ジュラシック・パーク」(1993年)が公開されてから25年。シリーズ5作目となる「ジュラシック・ワールド 炎の王国」は、シリーズ最多の恐竜たちが登場し、暴れ回る。

 人気テーマパーク「ジュラシック・ワールド」が大惨事を起こして閉鎖されてから3年。島の火山が噴火を始めた。閉鎖後、取り残され、自力で生き延びてきた恐竜たちを、自然にまかせてこのまま絶滅させるか、それとも救出して保護するか―。

 議論が続く中、元パークの運営責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)とトレーナーのオーウェン(クリス・プラット)は、恐竜を安全な保護区に移住させたいという財団の依頼を受けて、島に向かった。オーウェンはかつて調教していたヴェロキラプトルのブルーと再会するが、恐竜を軍事兵器に利用しようとビジネスをたくらむ武器商人に奪われてしまう。

 前作でオーウェンと共にT―レックスやハイブリッドのインドミナス・レックスと戦ったブルーとの絆がどう育まれたのか。語られなかったストーリーが映され、オーウェンと心を通わせるブルーの知力の高さが描かれる。

 クローン技術による生命の再生という遺伝子工学の進歩で、神の領域に立ち入った人間の過信に、1作目から警鐘を鳴らすのはマルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)だ。人間が作り出した脅威に、人類はどう立ち向かうのか。原作者のマイケル・クライトンが作品に込めた深淵なテーマは、時代とともにより現実的なものになった。

 とはいえ、恐竜たちが人間の傲慢さをあっさり打ち砕く迫力満点のモンスター・パニック映画の面白さは健在だ。

 スピルバーグが製作総指揮、新たに「インポッシブル」(2012年)でゴヤ賞を受賞したスペイン出身のJ・A・バヨナが監督を務めている。喜劇王チャップリンの娘ジェラルディン・チャップリンが乳母役で顔を見せているのもオールドファンには懐かしい。
=2時間8分

(2018年7月21日掲載)

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