アース アメイジング・デイ ~最新機材による映像 動物たちの命の賛歌

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(C)Earth Films Productions Limited 2017

 「アース アメイジング・デイ」は、2007年公開の英BBC製作「アース」の10年ぶりとなる続編のネイチャー・ドキュメンタリーである。日の出から日没までの一日の中で、動物たちの姿を追った。

 高画質の4Kカメラ、大型ドローンなど、最新のハイテク機材による映像の進化の素晴らしさに息をのむ。制作スタッフには、動物学や生態学、行動学のエキスパートが集結。偶然ではなく、動物を知り尽くした彼らだからこそ捉えることができた動物たちの表情は、これまでに見たことがないほど、ユニークなものばかりだ。

 太陽の動きに合わせて、動物たちが次々と登場する。早朝にはらはらさせるのは、ガラパゴス諸島に生息するウミイグアナの赤ちゃん。ふ化したばかりの命を狙う蛇たちとの攻防が最初に待ち構える試練だ。サバンナシマウマの子どもにも、自力で激流を渡る命懸けの試練が訪れる。

 厳しさだけでなく、ほほ笑ましい親子の愛情あふれるシーンを見せてくれるのはパンダの母子や、子どもを連れたマッコウクジラの家族。ヒゲペンギンの両親は、おなかをすかせた子どものために、果敢に荒波に飛び込む。最上級の絶滅危惧種に位置付けられているサルのハクトウラングールが、赤ちゃんを抱えて岸壁をジャンプする貴重な瞬間も、カメラは映し出す。

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 「終戦のエンペラー」(2012年)のピーター・ウェーバー監督や英国アカデミー賞監督のリチャード・デール監督らが参加することで、動物たちの物語がドラマチックになった。長い首を振り回すキリンの決闘は、ウエスタン仕立てで迫力満点。どんなに急いでもスローモーにしか見えないナマケモノの恋は、ロマンチックコメディーのようだ。

 ナレーターを務めた佐々木蔵之介さんは「動物も人間も平等に24時間あり、僕らは自然と一体で、仲間なのだと感じた」と語る。地球に生きる動物たちの命の賛歌は、まさに地球遺産ともいうべきアメイジングな作品となった。
    =1時間34分
(日本映画ペンクラブ会員、ライター)
長野グランドシネマズ((電)233・3415)で公開中
(2018年12月8日掲載)


写真=佐々木蔵之介さん

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