アラジン ~ディズニーの最新作 実写版の素晴らしさ

 「美女と野獣」「ダンボ」など名作アニメーションを次々と実写化しているディズニーの最新作が「アラジン」。貧しい青年アラジンが、3つの願いをかなえてくれるランプの魔人ジーニーと冒険を繰り広げるアドベンチャー・ファンタジーの実写版だ。

 アラジン(メナ・マスード)は、お忍びで市場に出掛けたジャスミン姫(ナオミ・スコット)を助けたために、国を狙う邪悪な大臣に捕えられてしまう。「ダイヤモンドの原石」のような清らかな心を持つ者しか入ることができない洞窟に連れて行かれたアラジンは、偶然手にしたランプから現れた魔人ジーニー(ウィル・スミス)に助けられて、王子に大変身。身分違いの恋をかなえようとするのだが...。

 オリジナルから抜け出たようなキャラクターたちや、ミュージカル映画としての音楽の素晴らしさは、アニメ版と変わらない。アカデミー賞最優秀歌唱曲賞に輝いた名曲「ホール・ニュー・ワールド」のアラン・メンケンとともに、「ラ・ラ・ランド」や「グレイテスト・ショーマン」のチームが参加し、新曲も手掛けている。

 さらに、ラッパーとしても活躍するウィル・スミスが、ジーニーの魅力を一段とアップ。おなじみの「フレンド・ライク・ミー」などを、陽気でハッピーな青い魔人のジーニーが変幻自在に歌い、踊るシーンは絶品だ。吹き替え版も見事だが、ウィル・スミスのノリの良さも字幕版で楽しんでほしい。

 最近のディズニー映画の傾向は「強いプリンセス」。白馬の王子さまを待つのではなく、自ら幸せを勝ち取ろうとする毅然としたプリンセスだ。「女はスルタン(王)になれない」という決まりに反発するジャスミン姫も、民を愛する存在を目指し、真実の愛で結ばれることを夢見る現代的な心を持つ女性だ。

 アクションシーンに手腕を発揮する「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督だけに、逃走劇や魔法のじゅうたんで飛び回るシーンのテンポの良さはスピード感にあふれている。

 きらびやかで美しい映像と夢のようなロマンスは、まさにアラビアンナイトだ。
=2時間8分
(日本映画ペンクラブ会員、ライター)
長野グランドシネマズ((電)233・3415)で公開中
(2019年6月15日掲載)

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